運と勘

http://www.4gamer.net/games/105/G010549/20100902048/

セッションタイトルは「ライトゲームなう」。ここで遠藤氏は,ライトゲームの基礎知識や,ライトユーザー向けゲーム企画におけるゲームデザインのコツなどを語った。

 部分的には何処かで語られている内容もありますけど、経験則の蓄積がまとまった形になっているのは、とても貴重だと思います。
 ただ、
http://www.4gamer.net/games/105/G010549/20100902048/screenshot.html?num=011

×高いゲーム性⇒○かんたん

 リスクリターンの構造を組み込む先が、ゲーム内でプレイヤーが行う「計画」「行動」のどちらなのかは分けて提示しないと、ちと誤解を招きそうな気がしました。
 細かい操作や素早い反応など、ハイリスクな「行動」は見るからに敬遠されるとしても、ハイリスクな「計画」に関しては、上達して視野が広がるまでは存在に気付かず単にマグレと思い込んでいたりとか、時にライトユーザー向けでも組み込めるケースは有るわけですから。
 ちなみに自分が、リスクコントロールを意識しつつランダムな事象を組み込む際に気をつけている*1点は、だいたい以下な感じで、

  • 一つの事象が影響する範囲は小さくして、それが集まってゲームの流れが出来るようにする。
  • 事象が結果に直結せず、プレイヤーが関与できる自由度を与える。
  • 事象を確定させるタイミングは、なるべく細かくゲームの流れに応じて行うようにする。
  • できれば完全なランダムではなく、事象の間に多少の関連性、法則性*2を持たせる。

 こう書くと仰々しいですけど、要は、落ちゲーで次のブロックが順次決定されたり、カードゲームで山から札を引いたりするような、確定と不確定が入り交じって勘を働かせる状況を作ろうとしているわけです。
 勘というのは無意識の経験的分析をした結果であり、仮に本当の山勘だったとしても、それを選択した本人の判断が含まれていますし、運を取り入れつつ能動的に遊んでもらうには、適当なキーワードと思うのですが、どうでしょう。

*1:気をつけているけど、必ず実行できているわけでは無いです。

*2:たとえば場に出ている札から、山に残っている札を推測させたりとか。あるいは「そろそろアレが出ても良いはず」という擬似乱数への期待も、これの一種に含まれるかも。