メディア芸術祭受賞作品展2009

 今年も見てきて、例の如く雑感です。
■Braun Tube Jazz Band
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2009/art/001204/

「ある日、サウンド接続ケーブルをコンポジットビデオコネクターに挿してしまったことで、画像化されてしまった。それを見て、カメラで再録画し、それをサウンドに出力したら、同じ音が再生されるのではないかと考えた」。

 綺麗な横縞が出ていて驚きましたが、よく考えればNTSCの水平走査周波数は15.75kHzなんですから、よほど尖った波形を流さない限り、確かに一次元的な表示になるんですよねえ。
 作品として面白かっただけでなく、音声の情報量を視覚的に発見できた*1点で、今回一番のヒットでした。
■Nemo Observatorium
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2009/art/001202/

白い微粒子が巨大透明シリンダーのなかを舞っている。鑑賞者は渦の真中の肘掛け椅子に座るか、外から眺める。

 中心から外側を見たら距離変化の無い横スクロールになりますから、映像的には外からのほうが面白いかも…と思っていたら、外から見るのも公式に推奨でしたか。
 しかし映像と体感のバランスは他に無いのか、ちょっと考えてしまいます。
■scoreLight
http://plaza.bunka.go.jp/festival/2009/entertainment/001208/

『scoreLight』は、描かれた線や近くにある三次元物体の輪郭を捉えて音を出す楽しい楽器作品。

 面白い動きだったからこそ、デモが机上に限定されていたことに物足りなさを感じました。
 レーザー出力に注意は必要でしょうけど、できるだけ平面から離れてくれればと。

*1:帰線時の欠落もあるでしょうけど。