ロードランナーは何処へ

ベーマガがあった当時は、市販のカセットテープのゲームと、投稿雑誌に載っていたゲームの間に、それほどレベルの差がなかったので、「面白いゲームが遊びたい!」ってだけの、打ち込み専門の読者もいただろう。ところが、いまや市販ゲームとアマチュアゲームの間のレベルの溝は日本海溝よりも深いという事実がある以上、ベーマガ的サービスの利用者は、かなりの割合が開発者になってしまう。当時より圧倒的に数が少ないわけだ。

 前門の市販ゲーム、後門のフリーゲームなわけですが、中間くらいのポジションで成り立ってる例はないかと思い出してみたら、

iモード「SIMPLE100シリーズ」会員20万人突破

 最盛期のベーマガ*1会員数とは、さすがは課金慣れしている携帯ユーザー。ならば携帯をターゲットとして、投稿作品から優秀作を提供する仕組みが付加できれば…と、まあ、そう簡単にはいかんか。ここで求められているのは安心できる定番であって、良くも悪くも荒削りな投稿ゲームではないわけで。
 先行するコンシューマー機のsimpleシリーズと同様、いずれ奇ゲーに傾斜する可能性も否定はできませんけど、そこからベーマガのように、作者、読者、編集者が一体となって独自性を追求できる状況に進むかは違う次元と。

*1:84年2月に20万部突破し、最高は28万3千部だそうで。